【雑記帳 ~常日頃に思うことの羅列~ 2021年9月】 |
セッティング
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ここのところ、自宅でスタジオ撮影をする機会が続いています。
文京小石川の茗荷谷駅近くにあったスタジオ(事務所)を閉じてから、自宅へ撮影商品をお送りいただいて撮影しているのです。
ここのところ、複数のクライアント様からご依頼をいただいているのですが、雨戸を閉め切って撮影していて「ご近所の皆さんからはどう思われているのだろうか」とふと思いました。
まあ、ボクが赤ん坊のころのことを知っているおじちゃんやおばちゃん、幼馴染ばかりなので、「ご近所」と他人行儀な言い方なんて似つかわしくないのですが、それでも真昼間に雨戸を閉め切っているなんて、どう思われているんだろうと案じてしまうのです。
だって、8月下旬くらいから9月初めくらいに続いた長雨ではなく、「風が涼やかになって良い日和じゃのう」と縁側で啜る熱いお茶が美味しい真っ青な秋空が広がるような日に雨戸を閉め切っているなんて「ふつう」じゃないワケです。
近所のおじちゃんやおばちゃんには「修は、ひきこもったか」とか「コロナにでも感染したのか」とかと思われているんじゃないでしょか。
かといって、おっきい紙に「撮影中」とか書いて貼り出しても「だからナンなのさ」と思われるし、そんなことしたら逆に怪しまれると思うんです。
まあ、こんなことを思えるということは、自宅での撮影に徐々に馴染んできたのかなあとも思っています。
今月は、なんだかんだと、ザワッとした一ヵ月だったなあと思います。
会員カード
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ルピシアの会員になりました。
昨年の夏ぐらいに大宮の駅ビルに茶葉の専門店があるのを知り、朝に紅茶を飲むことが習慣になりました。
紅茶を買いに行くたびに「会員になりませんか」と勧められてはいたのですが、入会金を払わなければならず、そんなに大量に買い付けするワケではないので「金を払ってまでも」という思ってお断りをしていました。
ところが!
先日、新たに紅茶を買いに行ったら「会員登録が無料でできるようになりました」と案内してもらい、「タダなら登録すんべ」と会員になった次第です。
なんか、いろんな特典があって、ずっと会員登録したいなあと思っていたので、念願かなってという感じです。
会費を年間4万円も払っても何もメリットがなかった日本写真家協会(JPS)をやめましたが、タダでもたくさんの特典があるルピシア会員には大いに魅力を感じてしまうのです。
2021年9月25日(土) 白雪堂(著・瀧羽麻子) |
白雪堂(著・瀧羽麻子)
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瀧羽麻子さんの「白雪堂」を読みました。
愛用する化粧品のメーカーに就職したマーケティング部配属の新入社員の奮闘を描くストーリーです。
大学時代からの彼氏とわだかまりが生まれたり、バリバリ仕事をこなし会社幹部からも一目置かれる先輩女子社員とのコンビネーション、企画に起用する予定の女優を大手化粧品会社のCMに持っていかれてしまったりと、仕事をしているとありがちなトピックを巧みな構成で仕上げているなあと思いました。
登場人物の「それぞれの未来」が想像できるエンディングも、良いなあと思いました。
ちょっと不思議な光景
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昨日は、中秋の名月と言われる十五夜でした。
「日中は晴天だけれど、夕方から雲が出て月見は難しい」という予想でしたが、案外と雲もなく、きれいな月が見られました。
実は、薄曇りとかで月が見られたら雲間の月ってきれいな写真になるかもと思い、ごそごそとカメラを持ち出してベランダに出たものの、なんと雲ひとつなく、味気ない天体写真になってしまってがっかりです。
「チェチェチェ~っ」と思いつつがっくりと下を見たら、月の光で家の前の空き地が昼間とは違う不思議な光景になっていました。
「おぉおぉ~」と思いつつ、シャッターを押したら幻想的です。
ずいぶん前に流行った月光浴写真っていうものです。
街路灯の光がちょっとかぶった部分もありますが、これはこれで、なんか良い感じなんじゃないかと思うのです。
今日も曇り予想でしたが、青空が広がり晴れです。
今日も良い一日になりそうです。
2021年9月20日(月) 見えない誰かと(著・瀬尾まいこ) |
見えない誰かと(著・瀬尾まいこ)
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瀬尾まいこさんの「見えない誰かと」を読みました。
臨時講師をしながら正職の教員を目指した日々の出来事にまつわるエッセイ集で、教員としてではなく、人として子どもたちと接することが大好きなのだろうなあと感じられる話が満載でした。
少し前に読んで感動した「図書館の神様」の制作秘話のようなことも書かれていて、ふむふむと思うと同時に、もう一度「図書館の神様」を読み返してみようと思うのです。
2021年9月18日(土) あと少し、もう少し(著・瀬尾まいこ) |
あと少し、もう少し(著・瀬尾まいこ)
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瀬尾まいこさんの「あと少し、もう少し」を読みました。
中学生たちが駅伝の県大会出場をかけた地区予選にまつわるストーリーです。
駅伝は6つの区間があって、それぞれの区間ごとにその区間を走る中学生の視点で描かれていきます。
引っ込み思案で人とうまく交われない、周囲から見放されるくらいの素行不良、離婚した両親に見捨てられ祖母と暮らしていることに劣等感を抱く、頼まれごとを断るなんて「何様のつもり」としつけられて何でも引き受けてしまう、先輩への憧憬の気持ちが恋心だったことに気づいた悩み、部長としてチームをまとめなければと思うあまり自分の病気にひとりで向き合う苦しみと、多感な中学生がそれぞれに抱える悩みを描くトピックも構成も素晴らしいです。
駅伝を描く作品は、三浦しをんさんの「風が強く吹いている」や額賀澪さんの「タスキメシ」を読んでそれぞれに感動がありましたが、この「あと少し、もう少し」にも心が震えました。
今日から三連休です。
スタジオ(事務所)があるときは三連休というものを実感できていましたが、自宅拠点になったり外出自粛をしていたりすると「そういえば、三連休だったのね」っていう感じで、意識しないとわからなくなってしまう有り様になってしまいました。
習慣って、なんか面白いなあと、つくづく思っています。
あっという間の刈り取り
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自宅のまわりの田んぼで稲刈りが始まりました。
以前は、刈った稲を稲架掛けにして干していましたが、もう何年も前から刈り取るそばから脱穀してしまうようで、稲刈りはあっという間に終わります。
「おっ。稲刈りが始まったな」と気づくのは、稲刈り機が動く音もそうなのですが、稲わらの香りが漂ってくるからです。
この香りは、夏の終わりと秋の始まりの区切りです。
暑さ寒さも彼岸までと言われるように、今の時期は例年だったらもう少し暑い日が続くのでしょうけれど、今年は朝夕に寒く感じるくらい涼しくて、いつもよりも早く秋が訪れたようです。
それでも、今年も良い実りの秋になりますように。
2021年9月11日(土) わたしをみつけて(著・中脇初枝) |
わたしをみつけて(著・中脇初枝)
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中脇初枝さんの「わたしをみつけて」を読みました。
少し前に読んだ「きみはいい子」の続編の位置づけのような作品だそうで、捨て子として養護施設で育ち、他人に引け目を感じながら生きてきた女性が、看護師として虐待や医療ミスに向き合う姿を描く物語です。
人の温かさって良いものだなあと思うストーリーです。
「誰かに見守られ、誰かに幸せを祈られて生きてきた」という言葉は、心にググっと迫ります。
でも、ただ、しかし!
舞台である病院の院長は、ダメ過ぎです。
セクハラはするし、医者はパワハラしても良いと思っているようだし、極めつけは、手術が滅茶苦茶下手なんです。
物語の中であれ、一人を死なせるし、もうひとりを殺しかけるし、ストーリーの要のような人でさえクライマックスで大量出血させちゃうし、果ては、命を救った看護師を恫喝したりクビにしたりしちゃいます。
まあ、これくらいダメダメなほうが展開としては奥行きが出るのかもしれませんが、ちーっとばかり「盛り過ぎ」っていう感じがします。
でも、とても素敵なストーリでした。
2021年9月9日(木) 温室デイズ(著・瀬尾まいこ) |
温室デイズ(著・瀬尾まいこ)
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瀬尾まいこさんの「温室デイズ」を読みました。
学校の体制そのものが崩壊している中学校のいじめをテーマにする物語でした。
空手で培われたのか、精神力でいじめに耐える女子中学生と、仲が良かっただけに見ていられなくて相談室登校に逃げた女子中学生の視点でストーリーが展開していきます。
クラスとかグループとか、薄い膜で覆われる人間関係は、ひとつのきっかけで大きく崩壊し、誰も手が付けられない濁流になっていく様が描かれています。
たった3年という短い時間を過ごす中学校という名の「温室」での物語に心が揺さぶられました。
翔んで埼玉(DVD)
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埼玉県をディスる映画「翔んで埼玉」のDVDを観ました。
埼玉県民感情というか深層心理をうまく表現してストーリーに組み込んでいるなあと思いました。
ちょいちょい出てくる千葉県とのいざこざとか、埼玉県民なのに都民より東京に詳しいとか、面白いエピソードが満載でクスクス笑いながら楽しみました。
2021年9月4日(土) きみはいい子(著・中脇初枝) |
きみはいい子(著・中脇初枝)
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中脇初枝さんの「きみはいい子」を読みました。
児童虐待をテーマにする5つの短編の連作小説です。
「サンタの来ない家」では新任の小学校教師、「べっぴんさん」では母から虐待を受けて育った若い母親、「うそつき」では虐待を受けている児童の友だちの父親、「こんにちは、さようなら」では障がいのある子どもと知り合ったおばあさん、「うばすて山」では重度の認知症になってすべてのことを忘れてしまった母親を3日間だけ預かる虐待されて遠ざかった女性雑誌編集長と、幼少期に虐待をされた人や虐待される児童を取り巻く人がストーリーを語っていきます。。
ヘビーなテーマで、心が痛くなる場面が多くありますが、「それでも良い明日がある」と想像できるエンディングで救われる気持ちになしました。
まあ、現実の虐待はいろいろな事情が複雑に絡みあって救われることばかりではないのかもしれませんが、せめて物語の中にだけでも希望があっても良いと思うのです。
公益社団法人日本写真家協会、さようなら
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公益社団法人日本写真家協会(JPS)をやめることにしました。
いわゆる退会っていうヤツです。
理由はいくつもあるのですが、もっとも大きな理由は「JPS会員でいることの意義とメリット」がまったくなくなったということです。
「JPS会員でいることの意義」でいえば、会員としての活動が何らないのです。
JPSの主な事業はJPS展や小学校での写真教室などなのですが、ボクの出る幕じゃない感じですから、「JPSの事業に参加できない イコール 意義はない」ということになると思うのです。
「JPS会員でいることのメリット」であれば、まさに文字どおり年会費分の会員利益はないと感じています。
現状の年会費は4万円ですので月換算で3千円ちょっとです。
それほどの金額を支払って得られる会員利益はまったくないと思っています。
毎月送られてきた会報も隔月になってしまったし、JPSの会員だからって仕事が増えるワケではありません。
まあ、ハナからJPS会員になったからといって仕事が増えるもんじゃないと思っていたので、それは良いのです。
でも、ほんと「JPS会員でいることの意義とメリット」がまったくなくなった現状においては、JPSをやめることにした次第です。
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